Photo by NAO KASHIMA(NOEMA INC.)
ジャン・モレアス(1856-1910)はフランスの詩人。アテネ生まれの生粋のギリシャ人だが、1870年代からパリに定住し、晩年にはフランスに帰化した。ギリシャでフランス語教育を受けて育ち、フランス語の運用能力は卓越していたが、独特の強い訛りがあったという。興隆するデカダン派、象徴主義の波に乗り、1886年に『象徴主義宣言』を発表する。しかし内容は目新しいものではなく、むしろ文壇における主導権争いのための書物という観が強い。片眼鏡と口髭をトレードマークとして、自己顕示欲が強く衒学的なモレアスには敵も少なくなかった。象徴派から離れると今度は「ロマーヌ派」Ecole romaneを名乗り、18世紀末の詩人アンドレ・シェニエを思わせる古典的な詩句を操り、1899年には最大の傑作『スタンザ』Stancesを完成させた。
出典 週刊絵入り新聞『レ・ゾム・ドージュールデュイ』(今日の人々)Les Hommes d'aujourd'hui (1878-1899) 第268号 発行者・レオン・ヴァニエ 発行日・記載なし 画・エミール・コール 文・フェリクス・フェネオン
Jean Moreas, poète francais (1856-1910).
Jean Moréas, poète français (1856-1910).
文責:鹿島茂/倉方健作